2020/09/24

初心者が絶対に無視できないFXのリスク7つ、リスク回避方法7つ

投資や資産運用は何らかのリスクが必ずあるのですが、FXも例外ではありません。

FXにはリスクがあるの? じゃあやらないほうが良いね、と思う方はFXをやらないでください。リスクゼロのFXは不可能です。

元本割れなしの銀行預金をやって、お小遣いの足しにもならない利息を狙ったほうが良いでしょう。

でも、FXにはリスクを回避する方法があり、FX初心者でも比較的簡単に回避できます

この記事では、FXのリスク7つと、それらリスクの回避方法を徹底解説します。リスクと向き合いながらFXで収益を上げたいと思っている方は、ぜひ最後までご覧ください。

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FXのリスクとは? 初心者が知っておきたいリスク7つ

FXのリスクとはどんなものでしょうか? この記事で紹介するFXの主なリスクはこの7つです。

  1. 為替リスク
  2. 金利リスク
  3. ファンダメンタルリスク
  4. 信用リスク
  5. オンラインリスク
  6. レバレッジリスク
  7. ロスカットリスク

それぞれどのようなリスクなのか、一つずつ解説していきますね。

為替リスク

FXは為替を買ったり売ったりするトレードですが、為替相場には為替リスクがあります。

為替リスクとは、為替レートが変動するリスクのことで、自身の予想と反対の値動きをすれば損失をだす可能性があります。

たとえば、米ドル/日本円レートが100円のとき米ドルを買ったとします。しかし買った後にドル円レートが円高に進み、99円のときに損失確定の売りをしました。(損切りという)

このトレードが1万通貨の売買だったなら、損失は1万円です。(スプレッドによる手数料は含まず)

これが為替リスクの一例です。予想通りに為替レートが動けば利益を出すことができるのですが、いつでも予想通りにレートが動くわけではありません。

FXトレードにはこのような為替リスクが存在し、FXをする限り必ずこのリスクと向き合わなければなりません。

金利リスク

FXでは為替差益のほかにスワップポイントを狙う利益の出し方があります。このスワップポイントは金利リスクの影響を直接受けるので、注意が必要です。

スワップポイントとは、2国間の金利差から生じる利息のようなもので、高金利通貨を買って低金利通貨を売ると、スワップポイントをほぼ毎日受け取ることができます。

一例を挙げると、トルコリラ、南アフリカランド、メキシコペソといった高金利通貨を買い、日本円、ユーロ、スイスフランといった低金利通貨を売ると受け取れるのがスワップポイントです。

参考程度に、世界各国の政策金利がどの程度か図表を見てみましょう。

画像元:外為どっとコムHP

図表から分かるように、上で挙げたような高金利通貨と低金利通貨をFXでは取引できるわけです。

しかし、各国政策金利は決して一定ではなく、景気やその他要素によって上がったり下がったりします。もし、高金利通貨の金利が下がればおのずと付与されるスワップポイントも減額になりますので、収益に影響が出るのです。

金利が上がればスワップポイント額も増額となり収益率も上がりますが、金利が下がる金利リスクが存在することを忘れてはいけません。

ファンダメンタルリスク

ファンダメンタルとは、経済のニュースや各国の要人発言、政情、財政状況を指しています。ファンダメンタルに関するビックニュースが流れたりサプライズが起こると為替相場が反応し急変しますが、これをファンダメンタルリスクといいます。

一国の通貨を買い、為替レートも順調に上昇しているそのときサプライズニュースが流れ、為替レートが急落し、含み益が一気にマイナスになった…というのはよくある話です。

たとえば、トルコとその通貨トルコリラを一例として見てみます。

トルコは2018年9月末現在、政策金利は24%。世界の中でも屈指の高金利通貨で、多くのFXトレーダーがトルコリラを保有していると言われています。

そのトルコリラを長年保有したトルコリラ派は収益を上げることができたのでしょうか? そうとは言い切れません。トルコリラ円の為替チャート(月足)を見てみてください。

画像元:外為どっとコムアプリ

ご覧の通り、2009年の時点で対円で90円以上あったトルコリラですが、ファンダメンタルリスクによってレートが下落を繰り返し、2018年には史上最安値となる15円台をマークしてしまいました。

トルコには、

  • 政情問題
  • 財政問題
  • 国内民族紛争
  • テロ

などなど問題が山積みで、ファンダメンタルリスクが他国より相対的に大きいのです。

実際、Twitterを見てみると…

損失37万の方。

画像元:Twitter

 

損失1200万のトレーダー。

画像元:Twitter

 

損失1600万のブロガーの方も。

画像元:Twitter

この他に損失5000万円という方をTwitterのタイムラインでお見かけしました。いずれにしろ、ファンダメンタルリスクの大きいトルコに投資をして損失を被った方が少なくないのは確かなようです。

トルコを一例として見てみましたが、大なり小なりファンダメンタルリスクはどの国にも存在します。

信用リスク

信用リスクとは、利用するFX会社が破綻する、または横領や顧客の資金の持ち逃げなどFX会社が不正を働くリスクを指しています。平たく言うと、FX会社への信用に関わるリスクです。

FX取引が日本で始まった頃、FX会社の破綻や不正の問題が多発し顧客の投資金がなくなる問題が起こったのは確かです。

FXは取引に必要な証拠金をFX会社にあずけてトレードしますから、FX会社が信用できないのでは安心して投資ができませんよね。

しかし、今では法整備が行われ、お客のお金と会社のお金が分けて管理するよう義務付けられていますので(信託保全という)、FX会社に預けたお金がなくなることはありません。

また、万が一FX会社が倒産するようなことがあっても、信託保全されているトレード資金は後から戻ってきますので、安心してFX取引ができます。

ただし、信託保全が義務付けられているのは日本国内のFX会社だけで、海外のFX会社は対象外です。

海外のFX会社でFX取引をして、その会社が破綻しても投資資金が返却される保証はありません。

とりわけ信用リスクの高い海外FX会社には要注意です。

画像元:Twitter

Twitter上でもこのような広告が頻繁に流れています。ボーナス付与やその他キャンペーンが実施されていますが、信用リスクを意識しての口座開設と取引が大切です。

オンラインリスク

FXは実店舗に行って外貨を買ったり売ったりするわけではなく、オンラインで売買します。ですから、オンライントレードがゆえのリスクが存在します。たとえば、

  • インターネット速度が遅く、取引が思うようにいかない
  • IDやパスワードが盗まれ悪用される

インターネット速度や質は良くなってきましたが、すべての問題がなくなったわけではありません。

また、オンライン取引は注文発注など自分で行いますので、時々間違うこともあるんです。

画像元:Twitter

Twitterで紹介されているように、誤発注によって損失を出してしまうということも。こうした問題もオンラインリスクに含まれます。

レバレッジリスク

FXのメリットでもありデメリットにもなりやすいのがレバレッジです。レバレッジをきかせて取引することにはリスクが伴います。

レバレッジとは、てこ、またはてこの原理、という意味があります。つまり、小さな力で大きなものを動かせるように、少額資金の最大25倍相当の外貨を運用できるのがレバレッジの仕組みです。

たとえば、ドル円レートが100円のとき、レバレッジ25倍で1万米ドル運用するなら、必要になる投資金(必要証拠金という)は約4万円です。(※FX会社や相場変動で証拠金額は異なります)

4万円で為替投資ができるなら安い! と思いませんか? それがレバレッジのメリットで、少額の資金で外貨投資ができるのです。

逆を言えば、4万円で投資ができるとはいえ、実際は100万円分の米ドルを運用していることになり、米ドル円レートが4円、予想と反対に変動するだけで投資金が0円になってしまいます

米ドル円レートの±4円変動は頻繁に起こります。

画像元:外為どっとコムアプリ

2018年のドル円日足チャートですが、約10円ほどの値幅となっています。単純計算になりますが、米ドルを1万ドル買ってレートが-10円なら、約10万円の損失を出したことになるのです。

ドル円相場は為替変動率の面で言うと、ものすごく変動率が高い通貨ではないのですが、それでも±10円の動きはあります。

そのような為替相場でレバレッジをきかせて取引するわけですから、取引次第ではFXは損失が出やすいと投資法と言えるでしょう。

ロスカットリスク

FX口座にはロスカットというシステムが規定されていますが、このロスカットが一つのリスクとなり得ます。

ロスカットとは、FXトレーダーが口座内で保有する投資金が一定以下になると、FX会社によって今保有している外貨を強制的に決済されることです。目的は投資家の資金保護です。

どの時点でロスカットが発動されるかはFX会社によって少々規定が違いますが、FX口座内の証拠金維持率が規定以下になった時点でロスカットになるのが一般的です。

【用語解説:証拠金維持率とは】
・(FX口座内有効証拠金÷必要証拠金額)×100=証拠金維持率
この計算式でもとめられるのが証拠金維持率です。

たとえば、私がよく利用するFX口座のロスカット基準値を見てみます。

このようにFX会社によって基準値が多少違います。FXトレードをする上で、このロスカット基準値に引っかからないようにリスク管理を行う必要があります。

ロスカットに引っかかってしまうと…

  • 損失が確定してしまう
  • スワップポイント狙いで保有していた外貨を手放すことになる
  • 新規注文を発注する面倒が増える
  • FX会社によってはロスカット手数料が発生しコスト負担が増える

このようなデメリットがあるんです。ですから、ロスカットにならないようリスクマネジメントをすることが非常に重要です。

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FXのリスク回避方法とは? 初心者でもできる回避方法7つ

FXには主に7つのリスクが存在することが分かりました。簡単におさらいです。

  1. 為替リスク
  2. 金利リスク
  3. ファンダメンタルリスク
  4. 信用リスク
  5. オンラインリスク
  6. レバレッジリスク
  7. ロスカットリスク

以上7つが主なリスクでしたが、大切なのはリスク回避方法です。どのようにリスクマネジメントを行いリスク回避することができるのでしょうか?

ここからは7つのリスクに対応するリスク回避方法を一つずつお伝えします。とりわけFX初心者の方は、リスク回避方法を頭に入れてからFXトレードを始めていただきたいと思います。

為替リスクの回避方法

為替レートは常に変動しますので、その為替変動がFXトレーダーのリスクになることは先にお伝えしました。

では為替リスクはどのように回避すれば良いのでしょうか?

方法は2つあります。

逆指値注文を常に発注しておく

為替レートは思わぬときに急変します。予想とは反対方向に、突如として動くことがあります。

ですから、外貨を保有したら常に逆指値注文を指しておきましょう

【用語解説:逆指値注文とは】
・逆指値注文とは、新規注文約定レートよりも不利なレートになったときに決済をする注文のこと

たとえば、米ドル円レートが100円のときに1万通貨買ったとします。「為替レートが予想と反して99円になってしまったら決済する」という注文が逆指値注文です。

逆に、「予想通りドル円レートが上昇し102円になったら決済する」というのが指値注文になります。

この逆指値注文を常に発注しておけば、目を離したすきに為替レートが変動しても損失を一定の範囲内にとどめることができます。為替リスクを回避するために逆指値注文を活用してリスクマネジメントをしてください。

1000通貨単位取引

もう一つの方法は、1000通貨単位取引で少額トレードをすることです。

上で挙げた米ドル円の1万通貨取引と1000通貨取引は何が違うのでしょうか? 簡単に言うと、取引量が違い、為替差益も違います

  • 1万通貨取引⇒レート変動±1円⇒為替差益±1万円
  • 1000通貨取引⇒レート変動±1円⇒為替差益±1000円

このように取引量と為替差益は比例するので、取引量を少なくすることで為替リスクに対応できます

FX初心者は初めは1000通貨くらいで取引を行い、FXトレードに慣れてきたら2000通貨、3000通貨と、取引量を増やしていくと良いでしょう。

余談ですが、すべてのFX会社で1000通貨単位取引ができるわけではありません。為替リスク回避のために、ぜひ1000通貨単位取引を取り扱っているFX会社でFXを始めてください。

1000通貨単位取引を取扱うFX初心者向け口座はこちら↓

FX初心者が失敗しないための少額からできるおすすめFX口座7つ

金利リスクの回避方法

各国政策金利が変動すればスワップポイントに影響がでる。これが金利リスクでした。

では、金利リスクはどのように回避できるでしょうか? 2つの対応方法を覚えておいてください。

メジャー通貨とマイナー通貨へ分散投資

金利リスク回避のために、FXではメジャー通貨とマイナー通貨へ分散投資をしましょう。そもそも資産運用において分散投資は基本中の基本です。

メジャー通貨とは、為替市場で取引量の多い通貨、マイナー通貨は取引量の少ない通貨です。

一般的にメジャー通貨は、

  • 米ドル
  • ユーロ
  • 日本円
  • 英ポンド
  • スイスフラン
  • (豪ドル)
  • (カナダドル)

以上の5通貨+2通貨がメジャー通貨と言われています。厳しく言うと、米ドル、ユーロ、日本円、英ポンド、スイスフラン以外は取引量が少なく、マイナー通貨という意見もあります。

ここではカッコ内の2通貨(豪ドルとカナダドル)もメジャー通貨として数えておきます。このメジャー7通貨以外はマイナー通貨だと考えてください。

メジャー通貨の特徴は、

  • 先進国通貨
  • 為替市場での取引量が多い
  • 金利変動が比較的安定している

このような特徴があります。

一方で、マイナー通貨は、

  • 新興国通貨
  • 為替市場での取引量が少ない
  • 金利変動が激しい
  • 地政学リスク(ファンダメンタルリスク)が高い

このような特徴があります。

端的に言うと、マイナー通貨とメジャー通貨は相反する特色があるのです。

メジャー通貨とマイナー通貨の相違の一つですが、メジャー通貨は金利が安定しているのに対し、マイナー通貨は金利変動が激しい傾向にあります。

たとえば、マイナー通貨にあたる南アフリカランドだけを保有していれば、今は金利が高くてもインフレ率が低下すれば金利も急落する可能性があります。

そうなるとFX投資に大打撃ですから、メジャー通貨とマイナー通貨の両方を保有してバランスを取りましょう、という話なのです。これで金利リスクを回避できます。

保有するマイナー通貨の金利が下がっても、もう片方のメジャー通貨の金利が安定していれば最低限の収益(スワップポイント)は確保できますので、金利リスクが半減しますよね。

ですから、リスクマネジメントとしてメジャー通貨とマイナー通貨へ分散投資をするのが賢明です。

複数のFX口座を利用する

金利が変動しなくても、FX口座によって付与されるスワップポイントに違いがあります。FX口座の金利リスクを回避するために、同一の通貨を運用するにしても複数のFX口座を利用することをおすすめします。

同時期に同通貨を2つのFX口座で運用した場合、スワップポイントはどの程度違いがあるのでしょうか? 一例ですが、大手FX会社のみんなのFX(トレイダーズ証券)とFXプライムbyGMOを比較してみます。

まずは、みんなのFXのスワップポイントカレンダーです。(1万通貨ごとのスワップポイント)

画像元:みんなのFX

注目点はいくつかありますが、米ドル/日本円のスワップポイントを見てみると、2018年の9/24~9/28まで毎日54円の付与(水曜日は3日分なので54円×3日=162円)となっています。

FXプライムbyGMOはいかがでしょうか?(1万通貨ごとのスワップポイント)

画像元:FXプライムbyGMO

9/24~9/28までを見てみると、1日平均76.4円です。米ドル円のスワップポイントを、7日分限定で比較しただけですが、かなりの差がありますよね。

一日20円の違いならば、1か月間で600円、半年で3600円、1年で約7200円の違いになります。

もちろん、いつでも同じような差があるわけではなく、同等のスワップポイントが付与される期間がありますし、みんなのFXのほうがスワップポイントが高いときもあります。

実際、3大高金利通貨(トルコリラ、南アフリカランド、メキシコペソ)のスワップポイントはみんなのFXのほうが高スワップとなっています。

結論は、FX口座によって、時期によって、同じ通貨でもスワップポイントに違いがあるので、複数のFX口座で同通貨を運用すればバランス化を図れます

あらたに同通貨を買うとき、複数のFX口座のスワップポイントを比較し、最も高いスワップポイントを提供するFX口座で買い増しすれば効率よいFXトレードができるのです。

複数のFX口座を活用して金利リスクを回避しましょう。

平均的に高スワップポイント提供のFX口座はこちら↓↓

ファンダメンタルリスクの回避方法

次に、ファンダメンタルリスクの回避方法を見てみます。

実は、ファンダメンタルリスクの回避方法は、上で紹介した金利リスクの回避方法の一つと全く一緒です。メジャー通貨とマイナー通貨へ分散して投資することでリスクを回避することができます。

メジャー通貨とマイナー通貨へ分散投資

上で詳しく説明しましたので、なぜメジャー通貨とマイナー通貨へ分散投資すべきか、その理由は割愛させていただきます。

しかし、資産運用の原則をもう一度確認しておきましょう。繰り返しになりますが、投資の大原則は複数の対象への分散投資です。

マイナー通貨のA通貨を50万円、メジャー通貨のB通貨も50万円買ったとします。その後、A通貨の価値は40万円に下がってしまいましたが、B通貨の価値が80万円に上がったとしたら、トータルでは収益が+20万円になります。

リスク高めのマイナー通貨にすべての資産をつぎ込むより、安定度の高いメジャー通貨も買っておけば資産運用のバランス化を図ることができ、トータルで収益がプラスになる可能性が高いのです。

政治や経済の不安定さによりファンダメンタルリスクを抱える危険がありますから、リスクマネジメントのためにしっかり分散投資をしてください。

信用リスクの回避方法

FX会社が破綻する、または不正を行うなどの信用リスクをどのように回避することができるでしょうか? 回避方法は2つあります。

上場会社を利用する

信用リスクの回避方法の一つは、上場会社を利用することです。非上場よりも上場会社のほうがさらに信頼度が高いからです。

ご存知かもしれませんが、一企業が上場するためには東京証券取引所が定める規定をクリアしていなければなりませんし、上場を保つためのハードルも常にクリアしている必要があるのです。

上場していれば絶対安全というわけではありませんが、上場会社の基盤は信頼で成り立っていますので、上場しているFX会社を利用することで安心感を得られるのは間違いありません。

数十社あるFX会社の中で上場しているFX会社の一部を挙げてみると、たとえば、

このようなFX会社があり、信用リスクを回避できるFX会社と見ています。

自己資本規制比率の高いFX会社を利用する

自己資本規制比率の高いFX会社を利用することでも、信用リスクを回避できます。

自己資本規制比率とは、金融会社の財務の健全性を測る指標のことで、比率が高いほど健全性が高いと言えます。

逆に、比率が一定以下に下がると、業務改善命令や業務停止命令が金融庁から下されることも。

  • 比率120%以下:業務改善命令
  • 比率100%以下:業務停止命令

ですから、毎3か月に1回ホームページなどで開示される自己資本規制比率を確認し、なるべく比率の高いFX会社を利用することで経営破綻などの信用リスクを回避できます。

(規定では毎3か月1回開示。毎日開示する優良FX会社もあります⇒SBIFXトレード

2018年6月末時点で開示された自己資本規制比率によると、これらのFX会社の比率が非常に高くなっています。

  • YJFX!:1325.2%
  • 外為どっとコム:1156.2%
  • 上田ハーロー:1145.6%

信用リスクがゼロになるわけではないですが、比率が1000%以上ですと非常に心強い数値です。

特に外為どっとコムは数年間ずっと1000%以上を保持していますから、信用リスクを回避するためにぜひとも利用したいFX会社の一つです。

外為どっとコムの詳細を確認する⇒外為どっとコム

オンラインリスクの回避方法

オンラインリスクにはこのようなものがありました。

  • インターネット速度が遅い
  • IDやパスワードが盗まれ悪用される
  • 誤発注

これらリスクを回避するためには、以下の方法を試してください。

  • インターネット速度が遅い⇒家のインターネットがADSL契約なら光に変更する。ネット環境の悪い場所での取引を極力避ける。
  • IDやパスワードが盗まれ悪用される⇒他の金融口座のパスワードとは別のものに変更する。FX取引で使用する端末にセキュリティソフトをインストールする(無料のものより有料のほうが質は高い)。
  • 誤発注⇒取引前に利用FX会社の取引マニュアルを読み、注文方法を確認する。常に平常心を保ってトレードする。

オンラインリスクは技術的な問題が関係していますが、たいていの場合、簡単にリスク回避可能です。

レバレッジリスクの回避方法

FXはレバレッジをきかせれば少額でトレードできるメリットがありますが、レバレッジ25倍で取引するとレバレッジリスクが大きく、損失を出す可能性が高まります。

FXのレバレッジリスクを回避するこの方法を実践してください。

実効レバレッジを3倍以下に保つ

国内のFX口座は最大25倍のレバレッジをきかすことができますが、FX口座内の資金を調整することで実効レバレッジを低めに保ち、レバレッジリスクへの対応策となります。

実効レバレッジとは、取引中の実質レバレッジのことで、ポジション評価額を有効証拠金で割ることにより計算できます。

  • ポジション評価額(取引数量×取引通貨レート)÷有効証拠金額(FX口座入金額+評価損益額)=実効レバレッジ

これが実効レバレッジをもとめる計算式です。たとえば、米ドル円レート100円のとき1万ドル買ったとします。FX口座の有効証拠金額が50万円ならば、実効レバレッジは何倍になるでしょうか?

  • ポジション評価額100万÷有効証拠金額50万円=2.0

実効レバレッジは2.0倍の計算になります。

レバレッジリスクを回避するために、実効レバレッジを3倍以下に保つことをおすすめします。

3倍以下の実効レバレッジならば、取引通貨レートが予想と反対方向に進んでも焦らず取引ができますし、そう簡単にロスカットになることはありません。

ロスカットリスクの回避方法

FX各社が規定する証拠金維持率の限度を下回ると、強制的にロスカットになってしまうことはお伝えしました。

そのロスカットリスクを回避するために、証拠金維持率を一定以上保てるようリスクマネジメントしてください。

証拠金維持率を一定以上保つ

どの程度証拠金維持率を保つかは取引手法によって違ってきます。

結論から言いますと、

  • 短期トレード:証拠金維持率300%以上
  • 長期保有型トレード:証拠金維持率1000%以上

このように取引方法によって目安となる維持率が違います。

短期トレードの場合、基本的に取引画面を見続けて取引しますので、為替レートが急落してもすぐに対応可能です。ですから、証拠金維持率が300%程度でも問題ないと思われます。

  • 証拠金維持率300%=実効レバレッジ8.33倍(2500÷300で割り出せます)

レバレッジが8.33倍なら高すぎるということはありませんので、証拠金維持率300%以上保つことをリスク回避の目安として良いと思います。

長期保有型トレードの場合は、証拠金維持率を1000%以上保ちましょう。長期保有の目的は為替差益がありますが、スワップポイントを貯めるのも重要なトレード目的です。

しかし、ロスカットに引っかかってしまえばトレード目的を逸してしまうわけですから、高い維持率を保つことが大切なのです。

ちなみに、証拠金維持率1000%ということは実効レバレッジは2.5倍の計算です。上で紹介した計算式をあてはめると、

  • 2500÷1000=2.5

2.5倍です。実効レバレッジ3倍以下ですから、ロスカットリスクを高い確率で回避できるでしょう。

詳細はこちらの記事で説明しています↓

FXの証拠金維持率は何%なら安心してトレードできますか? | FX初心者

以上のようにリスクマネジメントしながらFXトレードを継続していきましょう。

FXのリスク7つ、リスク回避方法7つ まとめ

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この記事では、FXの主な7つのリスクとその回避方法をお伝えしました。7つのリスクをまとめると、

  1. 為替リスク
  2. 金利リスク
  3. ファンダメンタルリスク
  4. 信用リスク
  5. オンラインリスク
  6. レバレッジリスク
  7. ロスカットリスク

この7つです。FXトレードで継続して利益を出すコツでもありますので、FX初心者は必ず頭に入れておいてください。

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