2018/11/16
FXのロスカット | 損失額が口座内入金額を超えることはあるのか?
FX取引では、FX各社が定めた証拠金維持率を下回ると強制的にポジションが決済されてしまいます。(そのことをロスカットという)
たとえば、SBIFXトレードでは証拠金維持率が50%を割り込むとロスカットになることが規定されていますが、例えロスカットになったとしてもFX口座内に証拠金額の半分はしっかり残るわけです。そこで質問が一つ。
何か特殊な状況下でFX口座内入金額を越えて損失が出ることはあるのでしょうか?
FX口座内残高がマイナスになり、いわばFX会社に借金をすることになる。そんな状況は果たして起こり得るのでしょうか。今回はFXの特殊な状況について考えてみます。
スポンサーリンク
FX口座内入金額を越えて損失が出ることはある?
FX口座内に1万円入金しておいて、含み損がふくらみ口座内有効金額が5,000円を切るとロスカットになる。これが「証拠金維持率が50%を割り込むとロスカット」の規定です。
しかし、今回のケースは証拠金維持率が0%以下。マイナスなわけですね。そんなことはあり得るのでしょうか。
結論から言いますと、あり得ます。
どんな状況でFX口座内入金額を越えて損失が出る可能性があるのか、考えてみましょう。
大きく窓を開けて為替レートが暴落した場合
考え得るケースですが、大きく窓を開けて為替レートが暴落した場合、損失額がFX口座内金額を上回るかもしれません。
窓を開けるとは、たとえばこんな感じです。
金曜日終値と月曜日始値が大きく空いていますが、この為替レートの状況を通称窓を開けると言います。
とんでもなく窓を開けるようなことがあると、ロスカット基準どころか口座内入金額を越えて損失を抱えることがあるかもしれません。
たとえば、上の画像はGBP/JPY日足チャートなのですが、当時のレートに応じた1万通貨取引おける必要証拠金額は約7万8,000円です。
FX口座内に8万円入金されていれば、証拠金維持率は102.56%になります。ロスカットが維持率50%を割り込んだ時点ならば、レートが約4.2円下落するとロスカットになる計算です。
しかし、上の画像のように大きく窓を開けて、仮に8円分以上の窓を開けて通貨下落が起こると、損失額がFX口座内金額を超えることになってしまうのです。
8円分も窓を開けることはほとんどありませんが、道理から言えば「損失額が口座内入金額を超えること」はあり得るのです。
これも仮の話になってしまいますが、ポジションをキープしたまま為替市場がお休みの週末に突入。そして週末にサプライズで、リーマンショック級の悪いニュースが流れたとします。
すると、週明けの月曜日の始値はとんでもないレートになるでしょうね。このような状況では、もしかしたらFX口座内入金額を超えて損失を抱えることになるかもしれません。
ロスカットに引っかかることすら避けなければいけないFX取引ですが、FX口座内入金額を越えて損失を抱えることになればショックで立ち上がれないかもしれません。
そんなことにならないように、しっかりと対策を練っておく必要があります。
証拠金維持率は高いほど安全
当然の話になりますが、突如レートが激しく変動しても耐えられるくらい証拠金維持率を高めに維持することが非常に重要です。
何パーセント以上・・・という規定はないのですが、原則は高ければ高いほど安全、です。FX初心者なら証拠金維持率を1,000%以上にしておくことを一つの目安にできると思います。
参考記事はこちらです↓
裁量取引では週末前にポジション解消がベスト
FX取引には様々な取引方法がありますが、自分で「買い・売り・様子見」を決定する裁量取引をしている場合、週末をまたいでポジション保有することを避けるのがベストです。
スイングトレードの場合はケースバイケースになりますが、デイトレードは週末前にしっかりポジションを解消しておきましょう。
そもそもデイトレードは1日内にポジションを決済するのが原則ですから、週末をまたいでポジション保有すること自体間違っているのですが。
FX口座内入金額を越えて損失が出るケース
頻繁に起こることはありませんが、FX口座内入金額を越えて損失が出ることがまれにあります。週明けの月曜日に大きな窓を開けて始値をつけた場合、損失額がとんでもないことに。
- 証拠金維持率を高く維持する
- 裁量取引では週末前にポジション解消すること
この2点を肝に銘じてFX取引をすれば、FX口座内入金額を越えて損失を出すことはないと思われます。
FXの始め方
これからFXを始める、または始めたばかりだけど利益がなかなか増えていかないという方は、こちらの記事を読んでからFXを始めることをおすすめします。