2020/05/03
FX初心者 | マリー取引から見るFX業者の選び方
あまり聞きなれない「マリー取引」は個人のFXトレーダーが行うものではなく、あくまでもFX業者が行う取引行為のことです。
マリー取引によってFX業者は収益を得ているわけですが、マリー取引の背景を考えると選択すべきFX業者が浮かび上がってきます。
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マリー取引から見るFX業者の選び方
FX業者の主な収益源がマリー取引です。マリー取引の詳細を見ていきましょう。
マリー取引とは
マリーとは「相殺」を意味する投資専門用語です。
たとえば、ドル円取引において買い注文が100万通貨、売り注文が100万通貨あったとします。このときFX業者はシステム内で買いと売りの2種類のオーダーを相殺させることができます。この相殺させることをマリー取引と言います。
マリー取引で2種類の注文を相殺させてしまったので、買いと売りの注文の両方がなかったことになるわけですね。
買いと売りの注文がなかったことにできる上、スプレッド分(買値と売値の差のこと)は収益としてFX業者の懐に入ります。つまり、ノーリスクで収益を上げられるのがマリー取引というわけです。
マリーの穴埋めをするカバー取引
先ほどの例では、買い100万通貨と売り100万通貨で、100対100のイーブンだったわけですが、このように買いと売り注文の量がピッタリになることは皆無に等しいわけです。
たとえば、アメリカがさらに金利上げに踏み切ったとなれば、投資家はここぞとばかりに米ドルを買って日本円を売ることでしょう。そうなるとドル円通貨ペアの取引は、ドル買い1000万通貨、ドル売り100万通貨のようにオーダーがでるかもしれません。
買い1000万通貨で売りが100万通貨では、マリー取引が有効なのは100万通貨のみ。残りの900万通貨分は提携先の金融機関にオーダーしなければなりません。
FX業者の提携先の金融機関をカバー先と言い、これら金融機関との取引をカバー取引と言います。マリー取引で相殺できなかった分は、カバー取引で穴埋めすると考えてください。
取引高の多いFX業者が有利
マリー取引とカバー取引の仕組みがだいたいイメージできたと思いますが、すでに “あのこと” をお気づきになった方は鋭い視点をお持ちですね。
そう、マリー取引が多ければ多いほどFX業者に有利であり、オーダーが多いFX業者ほど収益率が高いのです。
ですから、今の時点で取引高の多いFX業者は今後の収益率もある程度期待でき、信頼性や安定性を望めるFX業者と判断できるのです。
今の時点で取引高の多いFX業者は以下の通りです。
- GMOクリック証券
- DMM FX
- YJFX!
- ヒロセ通商
- 外為どっとコム
(データ元:矢野経済研究所 2019年10月分)
現在、以上5社が取引高ランキングの上位を占めており、このランキングはここ数か月変動していません。
なにかサプライズが起きない限り、当分これら5社が取引高ランキング上位に顔を並べることになるのは間違いないと思われます。
収益率の高いFX業者はFX投資家へのサービス還元を期待できますから、口座を開設しておいて損はないと思います。
マリー取引から見るFX業者の選び方 まとめ
FX業者の収益はマリー取引によって構成されていると言っても過言ではありません。マリー取引による収益を安定させるためには、FX口座を利用する顧客が多いだけでなく、取引高が多いことが条件となります。
現在の取引高ランキングを見ると、信頼性の高いFX業者がラインアップしていますから、それらFX業者のいずれかでFX取引することをおすすめします。
それでは、また。