南アランドやトルコリラなど新興国通貨が暴落している大きな理由2つ

   2016/05/09

南アフリカランド(ZAR)やトルコリラ(TRY)など、新興国通貨が暴落しています。

資産運用のポートフォリオの一部分に、新興国通貨による外国通貨を組み込んでいる筆者も他人ごとではありません。

結論からですが、今、新興国通貨が売られている大きな理由は2つです。

  1. アメリカが利上げを実行
  2. 中国株安と人民元安危機

様々な要因が取り上げられていますが、新興国通貨暴落のベースとなっているのは以上2つの理由です。

なぜこれらが新興国通貨暴落を引き起こすのか、順を追って見ていきます。

ZARやTRY新興国通貨暴落の理由

アメリカ利上げが招く新興国通貨暴落

2015年12月、FRBは最大0.25%としていた政策金利を0.25%~0.50%へ利上げすることを決めました。そして2016年も数回に分けて利上げに踏み切る可能性があると報道されています。

何を隠そう、アメリカはいまだに世界経済の中心国のため、アメリカの金融政策一つ一つが世界の経済と金融市場に影響が及ぶのです。

たとえば、世界各国の株式市場の時価総額を足した合計額の約50%は米国市場の株式です。

また、アメリカドルは基軸通貨ですから、貿易の取引で最も利用される通貨は米ドルなのです。

2つの事実を見ただけで分かるように、アメリカが世界の経済と金融市場を牛耳っていると言っても過言ではなく、アメリカの利上げは各国に影響をもたらすことになります。

アメリカ利上げで発生した過去の金融危機

アメリカの利上げが行なわれた今、新興国通貨安が発生しているわけですが、この類の新興国通貨安は今回初めて起こったわけではありません。

たとえば、1997年のアジア通貨危機

当時、アジアの幾つかの国、タイやマレーシアは米ドルと連動させるドルペッグ制を採用していました。つまり、自国通貨レートが米ドルレートに連動するわけです。

アメリカが一旦利上げに踏み切ると、何が起こるか。

  • 利上げ=金利が高くなる=通貨が買われる=通貨高

アメリカの利上げにより米ドル高が生じ、連動することになっているアジア通貨も高くなります

しかし、タイやマレーシア通貨自体は通貨高になる要素は何もないんです。ただただ米ドルに連動しているだけ。

そうなると、通貨レートと通貨の実力に大きな差が生じ、タイやマレーシア通貨に実体なき通貨高が発生するのです。

通貨高なのでタイやマレーシアの通貨は買われましたが、その実体なき通貨高に目をつけたのがヘッジファンド。“目をつけられた” と言っても良いでしょうね。

ヘッジファンドがそれらアジア通貨を売りに売りを重ね売り浴びせ、アジア通貨危機が発生したというわけです。

アジア通貨危機の発端は、アメリカ利上げであり、アメリカの利上げが新興国にどんな影響を及ぼすか分かりやすい一例ではないでしょうか。

アメリカ利上げと新興国通貨暴落の関係

アメリカ利上げが引き起こしている新興国通貨安の現状

話を現在に戻しましょう。

2015年12月、アメリカは大規模な金融緩和政策に別れを告げ、利上げを実行したことは冒頭でも述べました。

米利上げはなぜ、新興国通貨安をもたらすのでしょうか?

あなたがA銀行で銀行預金をしているとき、B銀行の金利が2倍になったら、B銀行に乗り換えたいと思いませんか? 当然です。金利が2倍なら単純計算で獲得利息も2倍になるからです。

同じようなことが世界の金融市場で生じているのです。

アメリカは世界経済と金融市場のドン。頼りになりますし、安心感があり、相対的に安全な資産管理場所です。

そのアメリカの金利が上がったら、地政学的に不安定な新興国にお金を預けるよりもアメリカドルで資産運用したいと、大部分の人が考えるわけです。

だから世界のマネーが新興国から流出し、アメリカドルに流れています。新興国通貨が売られアメリカドルが買われる。この流れで新興国通貨安が発生しているのです。

ただし、新興国通貨から流出したマネーがすべてアメリカドルに流れているわけではなく、その他の安全通貨と称される日本円にも流れており、現時点でドル円レートは117円台となっています。

新興国通貨安が進み円高がさらに進行する可能性があります。

中国株安と人民元安危機が新興国に波及

新興国通貨安のもう一つの要素が、中国株安と人民元安です。

なぜ、今、中国危機が起こっているのか簡単にお伝えします。

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中国景気後退がきっかけで禁じ手が打たれる!?

中国危機の発端は中国景気後退の表面化です。

表面化をきっかけに、外国人は対中投資を停止、中国人も対外資本へ逃避し始めています。

そうなると、起こりうるのがバブル崩壊、そして金融危機なのですが、共産党が中国全体を管理する中国がそれらは容認できません。金融危機は共産党統治と支配に直接影響が及び、最悪中国崩壊につながりかねないからです。

すると中国政府が採用すると思われるのが、

  • クロスボーダーの資本移動禁止
  • 人民元固定相場の復活

遅かれ早かれこの2つの政策を取ることになるかもしれません。

しかし、この2つの禁じ手を復活させれば、中国は経済市場の「鎖国」を行なうことになります。

日本で言えば、平成時代から一気に江戸時代へタイムスリップするようなものですね。

経済市場の鎖国となれば、世界が採用する市場主義に逆行することになります。つまり、経済面で半解放に向かっていた中国経済の今までの歩みを否定し、過去の社会主義に戻っていくという意味でもあるのです。

中国株安と人民元安が不安を煽る

経済鎖国に向けて歩み出したかもしれない中国に投資の旨みなど何もありません。

そう考えた投資家たちが投資マネーを退散させ、その結果中国株安、人民元安が発生しているというわけです。

中国の経済規模は堂々たる世界第2位。今までその中国に世界から投資マネーが集まっていたわけです。

その投資マネーが流出となれば、中国経済への影響が計り知れないのは周知の事実ですから、投資家たちの不安を引き起こすことになります。

アメリカ利上げによる新興国通貨安に加え、中国の経済危機が世界市場の不安を煽っている

これが今の世界経済の現状です。

新興国通貨安の背景には、様々な不安要素と原因が絡み合っていること、お分かりいただけると思います。

現状における南アフリカランド投資

筆者はSBIFXトレードで南アフリカランド(以下、ZAR)を運用しています。現状、買いポジションはどうなっているか、取引ツールの建玉一覧をご覧ください。

 

ZARJPY建玉一覧160111

ええ、散々ですね。

  • 利用FX口座:SBIFXトレード
  • ZAR/JPY買いポジション数量:30,000通貨
  • 平均約定価格:8.6070円
  • 現在レート:7.1981円
  • 評価損益:-42,269円
  • 累計スワップポイント:2,374円

ZARを運用する投資家のほとんどは買いポジションですので、レート安が発生すると売りが売りを呼ぶリスクが高まります

こんな状況でどのような対策を取れば良いのでしょうか。

  • 証拠金維持率をなるべく高くすること

つまり、FX口座内金額に対する必要証拠金の割合をなるべく小さくし、証拠金維持率を高くすることで更なる通貨安に対応できます。

ただし、これはスワップ運用の対応策です。

デイトレードしている方は、さっさと損切り。これがベスト。

個人的には数年単位での運用を考えていますので、今、損切りするつもりはありません。コツコツとスワップポイントをためていきます。

それでは、また。

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