トルコリラ暴落 歴史上最安1リラ35円に突入した理由と今後の見通し

   2016/10/18

トルコリラ暴落です。

2016年4月中旬は上昇トレンドの始まりを示唆する動きとなっていましたが、4月28日から突如リラ安が発生しています。28日にマークした1リラ=約39.5円の最高値から35円台へと急落し、3円以上のマイナスに。

このトルコリラ暴落の理由は何でしょうか? 今後の見通しと合わせて分析してみました。

トルコリラ暴落 歴史上最安1リラ35円に突入した理由と今後の見通し

トルコリラ暴落の理由と今後の見通し【2016年5月版】

対円ベースでトルコリラが暴落している主な理由は、以下の2点です。

  • トルコ中央銀行の独立性維持への懸念
  • ダウトオール首相退任観測

この2点を詳しく見てみましょう。

トルコ中央銀行の独立性維持への懸念

ご存知かもしれませんが、4月19日、トルコ中央銀行の新総裁にチェティンカヤ氏が就任しました。なぜこれがトルコリラ暴落に関係するのでしょうか?

簡単に言うと、エルドアン大統領がトルコ中銀をコントロールする可能性があり、中央銀行独立性への懸念が強まっているのです。

新総裁のチェティンカヤ氏はエルドアン大統領の近しい存在ではなく、中央銀行の副総裁を務めていた人物。しかし、彼が新総裁となれば・・・

  • 現在の金融政策が継続できる
  • エルドアン大統領が好む「イスラム金融」普及を推進できる

・・・こうしたメリットがあったのです。ですからエルドアン大統領は彼に白羽の矢を立てたというわけですね。要は、新総裁はエルドアン大統領の手中で転がされていると、少なくとも市場はそう判断したと。

しかし、本来政府と中央銀行は互いに独立しているのがあるべき姿。政府が中央銀行を牛耳るのは、少なくとも民主主義の下では相応しい形ではありません

トルコの経済成長を阻んでいる要因の一つがコレなんですよね。市場もバカではありません。エルドアン大統領の目論みは容易に想像できます。

中央銀行独立性懸念は以前からあったのですが、今回の新総裁就任の件でその懸念が一層強まった格好に。それがトルコリラ暴落を招いた一つの要因となったのです。

ダウトオール首相退任観測

実はトルコ首相のダウトオール氏が退任するのではないかという観測が強まっています。遅かれ早かれ表面化する問題だったと言えばそれまでなのですが。

というのも、エルドアン大統領とダウトオール首相は以前から対立が強まっており、エルドアン大統領やその周辺から「辞任しろ」の声が強まっていたとか。

執筆時点では観測のみですが、5月5日にダウトオール氏が記者会見を開くとの情報もありますので、その会見で彼の意向が分かると思われます。その記者会見次第では、トルコリラ/円に新たな動きがある可能性も。

5/5追記:日本時間午後9時30分頃、ダウトオール首相が辞任を表明したと報道されました。

トルコのダウトオール首相は5日の記者会見で辞任を表明した。与党・公正発展党(AKP)の党首でもあるダウトオール氏は22日に新党首を選ぶ臨時の党大会を開くとしたうえで、「立候補はしない」と明言した。現行の議院内閣制を廃し、権限を集中した強力な大統領制への移行を柱とする新憲法制定を望むエルドアン大統領と、移行に慎重なダウトオール氏との間で亀裂が拡大、大統領周辺からの辞任圧力にさらされていた。今後、エルドアン氏が一段と強権的な統治手法に傾斜する恐れもある。(日本経済新聞より)

今後のトルコ政治状況から増々目が離せなくなりました。

しかし、問題はダウトオール氏の退任よりも、新首相の就任問題がトルコリラ円相場に影響を与えていると言えます。

新首相を選ぶとなれば、当然エルドアン大統領が首相選別をコントロールするはずです。新首相がエルドアン大統領の子分的存在なら、エルドアン大統領の権力が一層強まることになるでしょう。そうなると・・・

  • トルコ政治:エルドアン大統領の支配化
  • 中央銀行:エルドアン大統領の制御

・・・この思惑が強まり、トルコリラ相場が行くべき方向感を持てなくなる可能性が強まります。

現在、トルコはインフレ率悪化の恐れがあり、且つ国内雇用統計や失業率は思わしくありません。その状況で肝心になるのが政策金利の微妙なコントロールです。

一般的にはインフレ率が高まれば金利上げが必要になり、景気が悪くなれば金利下げが政策の一つになります。トルコはというと、高インフレ率と景気悪化が混在しているため、金利のコントロールが非常に重要な立ち位置となっているのです。

しかし、その金利政策を牛耳ろうとしているのがエルドアン大統領。政治だけでなく中央銀行もコントロールしようと企んでいるエルドアン大統領の意向があり、今後のトルコの経済成長に暗雲が押し寄せています。

こうした理由によって、トルコリラが急落となっています。

トルコの複雑な問題

トルコリラの今後の見通し

以前の記事で、2016年内のトルコリラは対円で36~45円で推移する、とお伝えしました。

2016年トルコリラの見通し FXトルコリラ長期運用派が注目すべき2つ
記事概要:FXトルコリラの長期運用派向けの記事です。とりわけ2016年度にトルコリラ運用をするときの注意点やおさえておきたい点に的を絞り解説しています。

この予想に大きな変動はありません。5月5日未明に一時35円台をマークしましたが、その後急反発。今は36円台で落ち着いているところを見ると、やはり2016年のカギは36円ラインになるのかと。

となると、やはり今が仕込み時だと見ています。

TRY/JPY日足チャート(ヒロセ通商より)

TRY/JPY日足チャート(ヒロセ通商より。スパンモデルテクニカル指標)

今後のトルコリラ円レートを予測する上で注目したいのは、トルコ中銀のチェティンカヤ新総裁が政策金利を如何にコントロールするか、という点です。

トルコの政策金利は7.50%(2016年4月現在)。

画像元 http://www.gaitame.com/market/seisakukinri.html

画像元 http://www.gaitame.com/market/seisakukinri.html

中央銀行としては「引締め」を行なうのが、今のトルコ経済状況に相応しい政策と言えますが、エルドアン大統領は利下げを望んでいる模様。

果たしてチェティンカヤ新総裁はエルドアン大統領の言いなりになるのか、それとも中央銀行の独立性を維持できるのか。この情勢次第でトルコリラレートが決まると言っても過言ではないでしょう。

今後のチェティンカヤ総裁が率いるトルコ中銀の金融政策と、チェティンカヤ氏とエルドアン大統領のとの関係、継続注視です。

トルコリラ暴落の理由と今後の見通し【2016年5月版】まとめ

トルコリラ暴落の背景には2つの理由がありました。

  • トルコ中央銀行の独立性維持への懸念
  • ダウトオール首相退任観測

要は、トルコの政治と中央銀行をエルドアン大統領が支配することになる大きな懸念、これがトルコリラ暴落を招いています。

今後のトルコリラレートの見通しですが、先日の記事と基本的に予測は変わりません。

  • トルコリラ円レート予測:36円~45円の間で推移する

今が仕込み時と見ています。しかし、トルコ情勢次第で36円を大きく割り込む可能性もあります。FXでトルコリラを運用している方、またはこれから運用する予定の方は、FX口座内の証拠金維持率を高めに維持することを心がけましょう。

トルコリラ取引におすすめのFX業者

筆者はトルコリラスワップ運用にヒロセ通商を利用しています。

  • TRY/JPY(トルコリラ/日本円)
  • ポジション数量数量:3,000通貨
  • 平均約定価格:38.299円
  • 評価損益:-3,164円(スワップ益含む)
  • スワップポイント累計:2,622円

(16年5月5日現在)

なぜヒロセ通商を選んだかと言いますと…

  1. スワップポイントが平均的に高い
  2. 1000通貨取引ができる
  3. テクニカルチャートのスパンモデルが標準搭載

この3点が大きな理由です。

以下のサイトを参考にしてください↓ トルコリラ運用でおすすめのFX口座を紹介しています。

【トルコリラ運用向け】 自信をもっておすすめできるFX会社3つ
記事概要:トルコリラ運用ができるFX会社はいくつかありますが、その中から厳選して3社ご紹介です。

ヒロセ通商公式サイトはコチラ↓
FX取引ならヒロセ通商へ

それでは、また。

トルコリラ関連記事、こちらにまとめてあります↓

トルコリラ運用派必見! FXトルコリラ運用の基礎編と応用編まとめ
記事概要:ヒロセ通商でFXトルコリラ運用をしていますが、トルコリラスワップ運用に必要な情報をすべてまとめてあります。
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket

コメント一覧

  1. […] 出典トルコリラ暴落 歴史上最安1リラ35円に突入した理由と今後の見通し […]