2017/09/10
マイナス金利バズーカの影響は? 人民元とFX人民元運用の今後の見通し
1月末、黒田日銀は市場の不意を突く「マイナス金利・バズーカ」を発射しました。
これによって人民元とFX人民元運用の今後の見通しに何か影響はあるのでしょうか? 分析してみたいと思います。
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マイナス金利バズーカ発射後の人民元レートと今後の見通し
黒田日銀がまさかマイナス金利という切り札を切ってくるとは思っていませんでした。
アナリストの中にもマイナス金利政策を売ってくると予測していた人は、私の知る限りではいなかったと思われます。
それほど不意を突く、まさにバズーカ砲でした。毎度のことながら、日銀総裁の黒田氏はなかなかのやり手だなと感じます。
それはさておき、人民元への影響はあるのでしょうか? まず、マイナス金利発表後のCNH/JPYレートの動きを見てみましょう。
私が利用するFXダイレクトプラス(セントラル短資FX)のチャート画面です。日足チャートになりますが、ご覧の通り1月29日(金)には、17.9円台から一気に18.4円付近まで円安元高となりました。
今後の動きが気になるところですが、やはり中国景気が一番のカギになりそうです。
今後の人民元の見通しは「下振れリスク大」
今後の人民元の見通しですが、当面は米ドルに対し6.60元付近で推移すると見ています。
つまり、1元18.33円付近での推移です。(1ドル121円÷6.6元=18.33円)
ただし、今後の見通しは「下振れリスク大」でしょう。理由は、最近発表された中国経済指標のほとんどが予想を下回っているためです。
- 第4四半期(15年10~12月)の中国GDP:前年同期比6.8%増(第3四半期は6.9%増)
- 15年12月小売売上高:前年同月比11.1%増(予想11.3%増)
- 15年12月鉱工業生産:前年同月比5.9%増(予想6.0%増)
- 15年1~12月固定資産投資:前年同月比10.0%増(予想10.2%増)
これら指標を鑑みると、下振れリスクが大きいと判断できます。
この指標に追随するかのように、モルガン・スタンレーは1月11日、人民元の見通しを引き下げています。
- 2016年末のドル/元:6.98元
- 2017年末のドル/元:7.31元
中国の景気後退、人民元下振れリスクが表面化し、ゴールドマン・サックスに次いでモルガン・スタンレーも見通し引き下げた格好です。
ちなみに、先立って見通し引き下げしたゴールドマン・サックスは、
- 2016年末のドル/元:7.0元
- 2017年末のドル/元:7.30元
となっています。人民元/日本円ベースになおすと、
- 2016年末の人民元/日本円:17.28円
- 2017年末の人民元/日本円:16.57円
という計算になります。(米ドル/日本円を現在のレート121円として計算)
現時点のレートは18.3円ほどですから、2円ほど円高に向かう可能性があるということですね。
ということは、今、大量に中国人民元を買うべきではありません。
中国政府と人民銀行は下振れリスクに対し対応策を立ててくるはずですから、今後の見通しにさらに調整が加わる可能性があります。
予想以上に人民元安にはならない可能性もあることを考えると、人民元投資は少額で行なうのがベストだと見ています。
人民元を買わないリスクも考えないといけませんので、全く買わないのも違うかと。
それぞれの資金に応じて投資金額を決めなければいけませんが、人民元の大前提は少額投資です。その点を肝に銘じて人民元を運用してください。
FX口座での人民元運用経過報告
筆者はセントラル短資FXのFXダイレクトプラス(デモ口座)にて、人民元運用の準備をしています。
2015年12月末から始めた人民元スワップ運用、経過をどうぞご覧ください。
こちらはFXダイレクトプラスの取引ツールです。口座照会と建玉一覧をアップで見てみます。
仮想マネーは500万ですが、少額投資をイメージして1万通貨のみ運用しています。
約定レートは18.231円です。今後の見通しは元安円高ですので、0.5円ごとに買い増しして、スワップポイントをコツコツ狙っていく予定としています。
もう一度おさらいですが、人民元通貨は、投資金額すべてを注ぎ込む対象にはなりません。必ず少額投資で。
管理人は人民元運用でセントラル短資FXを利用していますが、その理由はコチラの記事で詳しく説明しています↓
人民元をFX口座で運用するならセントラル短資FXがおすすめの理由2つ
それでは、また。